As I Like it

気の向くままに飛んでいく

ミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015- について語る

 

今回は大好きな作品、ミュージカル黒執事の中でも私が初めて見た作品について書いていこうと思います。

 

この作品がきっかけで私はミュージカル作品が大好きになったと言っても過言ではありません。

初めて見たのはもうそれこそ5年前なので新鮮味のないレポになるかもしれませんが笑

 

 

f:id:Sakura719Jasmine:20200401172358j:image

 

 公演概要

ミュージカル「黒執事」-地に燃えるリコリス2015-

公演期間: 2015年11月7日〜12月27日

劇場: 梅田芸術劇場(大阪)、名取市文化会館(宮城)、赤坂ACTシアター(東京)、キャナルシティー劇場(福岡)、藝海劇院(上海)、北京展覧館劇場(北京)、深圳保利劇院(深圳)

原作: 枢やな

演出: 毛利亘宏

脚本:井関佳子

 

↓公式サイト

2015.namashitsuji.jp

 

キャスト

セバスチャン・ミカエリス: 古川雄大

シエル・ファントムハイヴ: 福崎那由多

グレル・サトクリフ: 植原卓也

チャールズ・グレイ: 矢田悠祐

チャールズ・フィップス: 広瀬友祐

ウィリアム・T・スピアーズ: 輝馬

ドルイット子爵: 佐々木喜英

バルドロイ: 鷲尾昇

フィニアン: 河原田巧也

メイリン: 坂田しおり

フレッド・アバーライン: 高木俊

シャープ・ハンクス: 寺山武志

葬儀屋: 和泉宗兵

劉: 荒木宏文

マダム・レッド: AKANE LIV                                                                    (敬称略)

 

 

↓ダイジェスト映像

youtu.be

 

全体感想

 

ネタバレ注意

 

 

本当にこの作品が大好きなんです...曲よし演出よしクオリティー良しの完璧なミュージカルだなとつくづく思います。

 

まずこの物語のお原作が好きなので、お話が最高なのはもちろんなのですが、クセの強いキャラクターたちを見事に再現できるキャストの方々凄すぎます。後々東宝ミュージカルに出演なさる方がたくさん出演なさってますし、歌唱力本当に高い。

後このミュージカルはメインさん以外にもアンサンブルさんたちのレベルがやばい、ダンスキレッキレ。まるで帝劇ミュージカル。

曲も素晴らしいんですが、とっても難しい曲が多くてこれをそれなりの人が歌ったら事故るんだろうな…っていう曲ばかりです。それをなんなく歌い上げるキャスト陣…すごい…

あと声がアニメの声優さんにそっくりすぎる再現度S級。特にドルイット、グレル、アンダーテイカーあたり本人。

グランドミュージカルにあまり出ることの無い2.5次元界の実力者(単純な演技力歌唱力も高いけどそれより寄せる力が特出して高い)とグランドミュージカル常連さん達のコラボが見られるっていうのもこの黒執事の魅力の一つだなって思います。

 

あと演出も好きなんです。プロジェクションマッピングをうまーく使っていて、全ての背景をそれに頼る訳ではなくここぞという時に出してくるのがずるいです。*1シネマティックレコードの演出が本当に素敵。シネマティックレコードのシーンは毎回曲のフレーズが一緒で、曲と一緒にシネマティックレコードという名の回想シーンに綺麗に持っていくんです。好き。

あと照明!!セバスがものすごいスピードで捕まったシエルの周りにいる人間を倒していくシーンで、そこはセバスの悪魔らしさを強調したシーンだと思うんですけど、殴る音が始まる直前に一瞬セバスだけにピンスポ当てて直後に真っ暗にするんです…悪魔…!!

あと1幕終わりのキャスト全員がランタン持って曲に合わせて同じタイミングで持ち上げる→消える。って言うのがオシャレすぎる。

マジックの仕組みが今だにわからない。

 

初演再演どっちが好きか問題。何曲か初演の方が良かったなーという曲もあるのですがそれ以外は私は再演のほうが好きです。

 

とにかく普通にミュージカルとしてもクオリティが高い、そして2.5次元ミュージカルとして見ても再現率の高い、素晴らしいミュージカルです。

 

 

個々の感想(一部)

 

セバスチャン・ミカエリス: 古川雄大さん

→このミュージカルを見て、私はミュージカル俳優さんの中で1番この人の歌声が好きだな、と思ったのがこのミュージカル。そして古川さんの過去の役の中でも今でもトップに入るくらい好きな役。あのスタイルでスワローテイル着るのずるい。初代の松下セバスも映像で見たのですが、松下セバスは割と人間っぽいところがあったのに対し、古川セバスは悪魔っぽさを出すときの野獣感がすごい...松下セバスも松下セバスで好きだったのですが、古川セバスを見たときのあの衝撃は忘れられません...

 

古川さんの歌っているミュージカル楽曲を結構な数聞いてきてきたのですが、ミュージカル黒執事シリーズの楽曲はその中でもトップレベルで歌いづらいのではないかな、と勝手に思っています。音の移動が激しすぎる。あれを見事に歌いこなす姿は本当にかっこいいです。

 

あとダンスができるからでしょうか、アクションが本当に綺麗。まるで踊ってるかのよう。 

 

グレル・サトクリフ: 植原卓也さん

→本当に似てる。本人レベル。声が似ているというだけでなく無駄に動きがうるさいところまでそっくり。ものすごく研究されたんだろうなーと感動しました。そしてダンスがキレッキレ。男性が履くには高いヒールを死神の状態の時は常に履いているのにあのダンス、アクション。尊敬です。

後歌も。あの独特な話し方のまま歌うので相当喉に負担がかかると思うのですが、一切歌声に乱れがない、すごい。(後からご本人の素の歌声を聞いたのですが素の歌声からグレルに似てるんですね笑 ちょっと安心笑)

マダムレッドに愛想を尽かした瞬間の変わり方がすごい、あとカテコのマダムとの繋がりが胸熱。

一生この人にグレルをやってもらいたい!と思うような素敵なグレルです。

 

 

ウィリアム・T・スピアーズ: 輝馬さん

→2日連続登場の輝馬さん笑(前記事参照) この人メガネの奥の目死んでて良いなと気づいたのがこの作品。2幕の後半に15分程度でて終わりなんですがめちゃくちゃなインパク*2です。

セリフとか声はあまりにアニメに寄せてない印象なのですがめちゃくちゃしっくりくる。「まっっったく」の言い方が本当に嫌そうで好きです笑

ウィルのソロ曲に関してはウィル、セバス、グレルの3人しかメインが出ていないので足長王決定戦決勝みたいになっていていつも足ばかり見てしまいます😂

(こんなレポで良いのか…?)

 

 

ドルイット子爵:佐々木喜英さん

→伝説のこしゃく笑 本当にすごいと思います。声とかどうなってるんでしょうか笑 ドルイット子爵って個人的にあのヘンテコなキャラクター像がないとやってること結構えぐいのでただの極悪人になりかねないと思うのですが、それをまるで悪意のないかのように、楽しそーに自分の道を突っ走る、それがドルイットだと思ってます笑 それをほんとに見事に再現してて(というかちょっと誇張してオリジナリティ出してる)さすがすぎます😂 

 

駒鳥ちゃんと出会うところのシーン、だいぶアンサンブルさんにぶつかり殴られしっちゃかめっちゃかやってるのですが、ぶたれた時の倒れ方…!綺麗にスーッとブリッジの潰れたバージョンみたいな形に手を使わずなるんです。どんな体幹してるの!?

 

他にもだいたいセリフうるさい(褒めてる)、動きもうるさい(褒めてる)、顔もうるさい顔文字みたい(褒めてる( °Д°)こーゆー顔する)、ほんと最高だと思います2.5次元界にとって書かせない存在ですね。

 

 

葬儀屋アンダーテイカー:和泉宗兵さん

→この方ももはやご本人。本当にいい声されてますね…そんなに出るシーンが沢山ある訳では無いのですが、インパクトは絶大です。

1番印象的だったのがカテコの歌唱。音程が途中でぐっと上がって最後にまたぐんと下がるんです。それを強弱をつけながら綺麗に歌ってらして、まさにアンダーテイカーって感じのするメロディーと歌い方でした。

グレルと並んで一生変わって欲しくないキャストさん。(まぁ基本全員一生やり続けて欲しいくらいハマってるんですけど)

 

 

 

マダム・レッド: AKANE LIVさん

→めちゃくちゃ綺麗。そして歌唱力はさすが元宝塚の方と言った感じ。マダムレッドって実在するんだ...マダムレッドの人生、苦悩、シエルへの愛みたいなのがひしひしと伝わってきて初めて見た時は号泣、今でも見る度に涙が出てきてしまいます…

本当にこの方がマダムレッドでよかったです。黒執事の話って犯人役の方によって割と全体のクオリティーが左右される印象があるのですが、この作品はこの方によって確実にクオリティーが上がっていると思います。

 素敵すぎる。

 

 

その他のキャスト少しずつ

・シエル、初演から声が低くなって前回の曲が前回のキーで歌えなくなってしまったのかメロディーが変わっていたのですが、初演と再演のメロディー合わせるといい感じにハモれた(気がする)。面白い。

・ドルイットに絡まれたときのシエルの反応が面白い &かわいい

・矢田ちゃんのチャールズグレイめちゃくちゃ言い方がチャラい笑 そして歌がうまい。メインの曲が一曲しかないのが惜しいくらいじっと聞いていたい。

・広瀬さんも本当に歌がうまいWチャールズの曲もう一曲増やしません?笑 そしてギャグ線が高い、絶妙にキャラが崩れないギリギリのところでふざけてくれる笑

・Wチャールズの身長差が原作。

・3人組が出てくると重苦しい空気が一気に明るくなる。大好き。必要不可欠。

・アバハンいつもありがとう(?)、ドルイットとのシーンが本当に好き笑

・劉の表面上の明るさ、馬鹿さと事件を面白がる感じの表現がすごい荒木さん

 

以上です。

 

 

まとめ

 

本当はもっと書きたいことがあるはずなのにうまく言葉にまとめられませんでした😅

グランドミュージカルが好きな方も、2,5次元ミュージカルが好きな方もきっと楽しめる本当に素敵な作品なのでぜひ見てみてください。

 

 

ミュージカル黒執事-地に燃えるリコリス2015- [DVD]
 

 

*1:個人的に黒執事プロジェクションマッピングの真骨頂は最新作だと思ってるのでこちらもぜひ

*2:このためにずっと楽屋待機してるのかなーって想像すると微笑ましい笑